建物を作る職人
日本の建築物は海外から高く評価されるほど丈夫で繊細な作りをしています。
宮大工や船大工など伝統的な技術を現在も継承している職人も存在しています。
木造の建築物には大工の存在は欠かせないため、高度な技術力を持つ人材が育つことが期待されています。
大工の仕事内容
大工は設計図に基づき確実に建築する役割があります。
建築物の工法によって求められる技術力が異なるのが特徴的です。
例えば昔から伝わる宮大工の存在は非常に貴重な存在とされており、重要文化財や国宝級の建築物を修復する技術を有しているとして大事な役割を担っています。
独自の特殊技術を伝えていくため、後継者がいなければその代で技術力が絶えてしまうことになります。
一般的な住宅を建てる大工も、勤務する会社によって取扱っている工法が異なるため、転職すると全く違う工法の会社のため一から修業し直す必要もあります。
屋根に登って作業をしなければいけない場合もあるため、高い所で作業をしても大丈夫な方でなければ勤まりません。
必要に応じて材料の加工を担当し、商売道具である大工道具の手入れも欠かせません。
体力勝負の仕事になるため、体力に自信がある方でなければ長続きしない仕事としても有名です。
大工になるには
大工として仕事をするためには、大工の人材を募集している建設業者に入社する必要があります。
若手の人材が不足している業界なので、積極的に求人案件を出している会社も多いです。
一人前の大工として活躍できるまでには最低でも10年はかかるとされています。
仕事の流れを覚えるだけでなく、具体的な方法については3~5年もあれば覚えられるものですが、一人だけで建築を任せられるレベルに達するまでには少なくても10年はかかると思ってください。
それくらい大変な仕事であることを十分理解し、一人前として認められるまではまだまだ未熟な修行中の立場であることを忘れないようにしてください。
修行中の身でも大工として名乗ることができますが、一般の方がどのくらいのスキルを持っているのか判断しにくいものです。
そこで国家資格の建築大工技能士を受験して合格していれば、どの程度のスキルを持った大工なのかわかりやすいです。
建築大工技能士は3級から1級までありますが、それぞれ実務経験の年数によって受験資格が異なります。
実務経験が半年以上あれば3級の受験資格を得ることができ、7年以上でようやく1級の受験資格を得られるようになります。