動物を育ててペットショップなどへ
ブリーダーは、犬を中心にペットの交配や出産、繁殖をして、ペットショプなどの市場に流通させる仕事です。
犬に関する深い知識を持ち、犬の繁殖に当たっては、生まれてくる子犬の遺伝的な病気を予防するために最適なカップルを選び、元気な子犬が産まれるよう親犬の飼育・出産をサポートします。
基本的には、子犬はペットショップへ卸しますが、ホームページなどで消費者に直接販売するブリーダーも増えています。
ほとんどのブリーダーは個人の事業者として働いています。
また販売するために、自分が飼っているペットを繁殖させるブリーダーもいます。
ドッグショーに参加して研究に励むブリーダーもいます。
ドッグショーとは、犬の姿形を審査する「品評会」になります。
それぞれの犬種の理想の姿、「犬種標準」に最も近い犬を評価する目的で行われます。
「犬種標準」とは、その犬種の姿形、性質、能力などを定め、将来にわたり優良な種を保存するための繁殖指針として重要な資料となっています。
ドッグショーは、犬種標準に近い犬だけでなく、その犬のブリーダーに対しても、その繁殖の能力を賞賛する役割もあるのです。
ドッグショーは国内各地で年間300回以上開かれるそうです。
ブリーダーになるには下積みから
ブリーダーになるための国家資格はありませんので、基本的には誰でもなることができます。
ただし、動物の販売にあたっては、保健所に「動物取扱業の届出」を提出しなければなりません。
資格が不要だからと言って、素人がいきなりブリーダーとして独立した仕事をするのは不可能です。
ブリーダーを業として活躍している人のアシスタントとしてスタートして、様々な専門知識を身に付けていくのが一般的です。
こうしてブリーダーに必要な知識やノウハウを身に付けたのち、独立を目指します。
自ら開業するとなれば、動物を中心とした生活になり、日常の世話やしつけはもちろん、病気や出産の際は昼夜問わず見守りが必要です。
多くの頭数を飼育するため、世話をする人間の負担は大きくなりますので家族の理解は不可欠です。
その動物の血統や特徴を次世代に残すには、専門知識やノウハウが求められます。
そのためブリーダー養成の専門学校や通信講座で、事前にブリーダーに求められる基礎知識を体系的に身に付けるとよいでしょう。
収入は千差万別
ブリーダーとひとくくりで言っても、ドッグショーに参加して受賞を目指すようなトップブリーダーから、趣味の延長やサイドビジネスとして自宅のペットを繁殖させて販売する人まで、様々な人がいます。
そのため、収入の面でも働き方によって変わるので、人によって大きな差があるのが現実です。
ブリーダーの企業に就職した場合は、他の職業に比べると賃金が安いといわれているようです。