動物園などで動物の健康管理などを担う
動物園・水族館など動物を扱う施設で働き、展示されている動物の飼育、管理を行います。
動物園・水族館などが存在する理由は次の4点です。
①種の保存
動物園や水族館では、珍しい生き物を見ることができますが、珍しいということは、動物の数が少なくなっていることでもあります。
私たちには共通の財産である地球上の野生動物を守り、次の世代に伝えていく責任があるのです。
②教育・環境教育
動物を間近に見て鳴き声を実際に聞けるのも、動物園の魅力です。
動物の生態を理解し、野性動物が住める場所が狭くなっていることなどを学べば、私たちの生き方を考えるきっかけになります。
③調査・研究
野生動物が住める場所が狭くなっていますので、野生動物をなるべく捕まえないようにする必要があります。
そこで動物を繁殖させて動物を増やそうと調査・研究がされています。
そのためには、動物たちの生態を熟知し、動物園や水族館で快適に暮らせるようにする必要があります。
④レクリエーション
動物園や水族館は、家族で学校の遠足で、私たちに楽しい時間を提供してくれます。
その主役の動物たちには元気でいてもらいたいですよね。
動物飼育員は、以上のような動物園などの存在理由を理解した上で、日常の動物の生活に寄り添い、健康な生活を送れるよう様々な世話をします。
日々の仕事は、動物の健康管理、給餌(餌を与える)、園舎の清掃などです。
動物が病気になったり、出産が近い時などは、徹夜で見守ることもあります。
さらに、ショーを行なっている動物園では、これも飼育員が担当します。
動物園の飼育員は狭き門
公営の動物園などで働く場合は公務員採用試験に合格しなくてはいけません。
動物飼育員は人数の少ない職種ですので、自治体により差はあるものの毎回募集があるとは限りません。
試験には、飼養、栄養、繁殖、遺伝などの動物に関する専門分野も含まれます。
採用形態には、正規職員としての採用と、臨時職員としての採用があります。
民間の動物園やサファリパークなどの動物施設で働く場合は、特に規定があるわけではありません。
ただ動物飼育員の求人は、他の職業と比べても募集があまり多くありませんので、動物飼育員を目指している方にとっては狭き門になります。
動物飼育員にとって重要なことは、今まで動物と触れ合ってきた経験です。
様々な現場経験が求められる仕事でもあるので、希望する方は、こまめに求人をチェックしたり、まずはアルバイトとして働いたりする方がいいかもしれません。
動物園飼育員の待遇
動物園の飼育員として働く場合、公営の動物園の方が民間施設よりも、給料が高い傾向にあります。
動物園の飼育員としてキャリアを積むと、「飼育技師認定試験」の受験資格を満たします。
キャリアを重ねることで、動物に関する専門的な研究や希少動物の「種の保存」などの活動を行うこともできます。