ベビーシッターのペット版

ペットシッターは、飼い主が所要で家を空けるときに、飼い主に代わってペットの世話をします。
人間でも、親の不在時に自宅で子どもの世話をする「ベビーシッター」がいますが、このペット版です。
ペットを預けることができる「ペットホテル」や「ペットサロン」もありますが、ペットの性格などによっては環境の変化によるストレスで体調を崩したりすることがあります。
ペットであっても飼い主にとっては大切な「家族」ですので、飼い主が留守でもペットがいつも通りに家で過ごせるように、家を訪問してペットの世話をする「ペットシッター」が必要とされるのです。

実施に当たっては、事前の面会をすることもありますし、事前に主な情報を聞いておき当日自宅で打ち合わせを行うこともあります。
室内犬などの場合は家の中で世話をしますので、玄関のカギの開け方や空調機器の操作方法など、細かく聞いておきます。
また、散歩が必要な場合は散歩コースについても確認します。

世話の内容はそのときどきで異なり、散歩や餌やりだけの場合もあれば、何度か様子を見に行くこともあります。
さらに、爪切りや歯磨き、簡単なトリミングなどのケアを行うこともあります。
餌やりや各種ケア以外にも、元気の有無や便や尿の様子もチェックし、留守中のペットの様子を「日誌」で知らせる場合もあります。
また、もしも飼い主が留守の間にペットが体調を崩した場合は、かかりつけの動物病院に連れて行ったりもします。

ペットシッターになるための準備

ペットシッターは国家資格ではありませんので誰でもなることはできます。
誰でもなれるとはいえ、まったくの未経験者が最初から一人前のペットシッターとして働くのは難しいです。
ペットシッターは飼い主にとって家族同然のペットを守るという役割を担いますし、家の中に入って世話をしてもらうわけですから信用も大事です。
仕事の形態としては、ペットシッターの派遣会社に雇用される形態と、個人事業者として独立又はその従業員になる形態があります。
実際に採用されるには、ペットショップなどで働いた経験や動物関連の資格の取得が重視されます。
動物関連の資格とは、ペットシッター士、愛犬飼育管理士、小動物獣医師会認定看護師、ペット栄養管理士、ペット介護士などがあります。

働き方によって大きな差がある

統計があるわけではありませんし地方によっても異なりますが、求人を見ると、アルバイトの場合はおおむね時給900円～となっています。
会社に雇用される場合は月に15万円～25万円程度と言われ、年収では180万〜300万ぐらいでしょう。
独立する場合は、事業ですから何とも言えませんが、日本ペットシッター協会のサイトにある収益の目安によると、中型犬一日2回のシッティングで4,000円の料金で、1日4件、1か月15日稼働と仮定して計算すると、4件×4,000円×15日＝240,000円という例が挙げられています。